取材日:2020/09/23
9月19日のYISA主催「第3回国際学部生のためのOBOGキャリア応援イベント」の相談員として参加された、卒業生の大河さんにインタビューしました。
▽なぜ国際学部に入ったのですか?
理由は2つあります。1つ目の理由は、包括的に学ぶことができる授業がたくさんあった点です。私は国際経済や国際政治など、具体的に何について学ぶか1つに絞ることができませんでした。しかし、国際学部では1,2年生の間に広く学び、そこから専門性のある学びにつなげられる点が魅力的でした。
もう1つの理由は、国内にいながら英語で行われる授業を受けることができる点です。当時は英語にあまり自信がなかったので、日本にいながら留学のような体験ができる国際学部に興味を持ちました。
▽学部生時代はどのような活動をしていましたか?
勉強に関しては興味のある授業をとることができました。授業では、英語でディスカッションをよくするのですが、少人数の授業では積極的に発言が求められる機会が多くありました。その授業についていくために頑張った経験は、英語力だけではなく、多角的な視点や異文化への柔軟性などを培うことができました。
サークルは「模擬国連」という、国際系のディスカッションサークルに心血を注ぎました。他の大学との合同のサークルで、1人1ヶ国の大使になりきって国際問題についてディベートする団体でした。模擬国連では日本で行われる国際会議の運営のほか、ハーバード大学主催の世界大会や外務省後援の国際会議の日本代表として参加し、世界中の学生とディスカッションしました。
大学1年生の春休みにハーバード大学主催のシンガポールで行われた世界大会に参加しました。シンガポールへ向かう日、ちょうど東日本大震災が発生し成田空港で被災しました。なかなか飛行機が飛ばずに不安でしたが、なんとか会議に出席することができました。参加した会議では、60か国以上から集まった世界中の学生が”Pray For Japan”と言って黙祷してくれたことは、とても印象に残っています。今でも成田空港に行くと、飢えや寒さに耐えていた事を思い出します。ちょうど人権問題について議論することになっていたのですが、まさか自分たちがまるで難民のような経験をすると思っていなかったので、その大変さを身に染みて感じました。
▽卒業してからどのように現在のキャリアに至りましたか?
今は外資系の戦略コンサルティングファームで働いています。
学生時代は東京オリンピックが決まる前だったので、景気がそこまで良くなく、就活には苦労しました。70社くらいエントリーシートを出して、30,40社程面接に行きました。やっと決まった翻訳の会社の内定が年明けに取り消しになり、そこからまた卒業までの2か月間必死に就活をしました。最終的に外資の工場で使われる産業用ロボットメーカーのフエストという会社で、マーケティングとして内定をもらいました。工場勤務でマーケティングを1年やったところで、社内の規定や整備を変えたいと思うようになり、日本支社で初となる専任の人事のポジションに異動しました。そこでは、グローバルの人事評価制度導入、採用活動、駐在員サポートやトレーニングなど、国内外と連携しながら幅広く取り組みました。
4年ほど務めた後、シーメンスというヘルスケアやオートメーション(機械による自動化)を行っている会社に転職し、人事部で日本の新卒採用を取りまとめました。ヘルスケアの採用が多く、日本全国の大学の放射線学科などに行ってプレゼンテーションをしたり、就活サイトを利用して学生の管理をしたりしました。
1年半程働いた頃、最初の会社の元同僚が人材会社に転職したので、久しぶりに再会しときにいくつか求人を紹介してくれました。その中の1つの会社が、今働いているコンサルティングファームです。憧れの会社だったのですが、求められる水準が高いことで有名だったのでダメもとで書類を出してみたところ、トントン拍子で面接が進み、今日に至ります。現職のコンサルティングファームでも人事のキャリアを積んでいます。現在は新入社員のサポートと福利厚生の管理運営、モビリティというVisaの手配などを担当しています。

▽現在のお仕事の魅力は何ですか?
人事に興味を持ったのは、社内を変えたいと思ったことがきっかけでした。最初は、自分がもっと働きやすい環境にしたいという思いや、改善の余地があると思って始めました。自分が行動したことが周りに還元でき、人に感謝されることが多いので、そこが気に入っています。問題を改善していくことができるので、自分の成果が見やすく、誰かの満足度を上げることができるのでやりがいを感じています。

▽今後の目標は何ですか?
短期的な目標としては、今の会社ではまだ1年も働いていないので、まずは仕事を覚えていきたいです。長期的な目標は、世の中のトレンドに合わせて新しい制度を導入したり、自分から積極的に大きなプロジェクトを企画運営したりしていきたいです。具体的には、現職がダイバーシティに力を入れているので、LGBTや女性活用などのプロジェクト、社員のフォローアップにコミットしていきたいです。
▽在学生へのメッセージ
国際学部には「知のひろがり」と「人のつながり」があり、それらを大切にして欲しいと思います。知のひろがりとは、自分が知らなかったことを学べることです。授業はもちろんですが、簿記やファイナンシャルプランナーなど様々な講座を非常にお得に受けることができました。これらの知識は社会人になったうえでもとても役に立っております。社会で活躍したり、騙されたりしないようにするうえで、知識は必要となりますので、できるだけ多くのことを学んでください。
人のつながりという点では、国際学部はとてもダイバーシティがあって、立場や利害に関係なく、世界中に友達ができました。社会人になると、人と出会うときにどうしても職業や会社、利害関係などのフィルターをかけがちになります。しかし、学生時代はそのようなフィルターをかけずに生涯を通じて付き合える友人を得やすいと思います。大学生活で得た友達は、卒業後もそれぞれの立場や利害に関係なく、お互いを支えあうことができる大切な存在となるはずです。
また、社会人になると時間が限られてしまうので、「学生時代にもうちょっと勉強頑張ればよかった」、「おもしろいことに挑戦すればよかった」、「行けるうちに長期で旅行に行けばよかった」など自分自身が後悔しないように学生生活を送ることをお勧めします。
〇プロフィール
新卒で工場用ロボットを製作する「フエスト株式会社」でマーケティング、人事を経験。その後、ヘルスケア・オートメンション系の企業「シーメンス」の人事を経て、現在外資系の戦略コンサルティングファームの人事を担当。
