取材日:2023/11/24
▽明治学院大学国際学部国際キャリア学科に入学した理由を教えてください。
まず私は中学生の頃から世界で働くことのできる人材になりたいと思っていました。そして他国で働きながら暮らしていくために、英語を使えるようになりたいと思い国際キャリア学科への入学を決めました。大学入学前は自分で積極的に英語を勉強していたわけではなく、英語の授業は好きでしたが得意と言える程ではありませんでした。国際キャリア学科では授業自体が英語で行われるため、半強制的に英語を使わなければならない状況に身を置くことができると思い、国際キャリア学科に入学しようと決意しました。
▽大学在学中にはどのような活動をしていましたか?
大学在学中には勉強は勿論ですか、課外活動にも積極的に取り組んでいました。
①キャンパスコンシェルジュとして活動していました。キャンパスコンシェルジュとは、学生生活の悩み、授業課題の相談、パソコンの基本操作、オンデマンドプリンタ設定など多様な質問や不安を一緒に解決していく学生スタッフです。
②大学の国際センターの学生スタッフとして活動していました。
③明治学院大学で有名なボランティア活動であるOne Day for Othersの活動に参加していました。
④明治学院大学の留学プログラムの1つであるオーストラリアティーチングアシストプログラムというインターンシップ留学に参加しました。明治学院大学国際学部はオーストラリア、ヴィクトリア州メルボルンでの私立学校 4 校での協定を基に、毎年日本語教師アシスタントとして、各校のインターンシッププログラムに学生を派遣しており、その1人としてこのプログラムに参加しました。
▽One Day for Othersの具体的な活動内容を教えてください。
1つ目の活動として、旅行業者の株式会社エイチ・アイ・エス(HIS)との企画で、旅行プランを作成し、プレゼンをするという経験をしました。他学部他学科の方と一緒に6人ほどのチームで旅行プランを練り、HISの社員の方が順位を決め、1位になった内容を実際の旅行プランとして実現するという内容でした。結果として私が所属していたグループを1位に選んでいただきました。私たちのプランを実施する途中で中止という形なってしまいましたが、とても良い経験になりました。
2つ目の活動は、NPO法人が主催する企画で、SDGsについて知識を深めるという内容でした。
▽オーストラリアでのインターンシップ留学に関して、いつ、どれくらいの期間、どこに留学をしていましたか?
大学4年生の2017年4月から9月までの約半年間、オーストラリアのメルボルンにインターンシップ留学をしました。大学卒業後のキャリアを考えた末に大学4年生で留学に行くことを決めました。

↑インターン中、生徒との写真。日本語と英語を両方使って会話した。

↑インターン先で、先生方と休憩中。日本ではあまり見ない光景で面白かった。
▽インターンシップ先はどのような学校でしたか?
私がインターンシップとして派遣された学校は幼稚園生から高校生までの学生たちがいる私立の女子校でした。私は小学2年生から高校生まで幅広い学年、クラスを担当しました。
▽この留学プログラムに参加をしようと思った動機は何ですか?
私は大学2年生の頃から日本語教育に興味を持ち始めました。日本に来る外国人や日本に住んでいる外国人の日本語教育に興味を持ち、将来は日本語教師や日本語教育に携わりたいと思っていました。そんな時に国際学部のオーストラリアティーチングアシストプログラムを知り、自分の将来のための良い経験になると思ったことから応募することを決めました。また、私は大学3年生から大学以外に日本語教師になるための学校に通いながら勉強をしていました。これまで勉強してきた知識を実際に活用することができそうであったのも応募した理由の1つです。

↑インターン中、オーストラリアのマーケットで。

↑インターン中、オーストラリアでコアラと撮った。
▽日本語教師になるための学校というのはどのような場所ですか?
カルチャースクールの一種で、年齢関係なく誰でも入学することができ、大学に近いような形で様々なことを学ぶことができます。そこに日本語教師養成講座というコースがあり、コースを修了すると日本語教師として日本で働くことができる資格を取得することができます。
▽日本語教師になりたいと思ったきっかけは何ですか?
大学に入学してから外国出身の方と接する機会が増え、外国の方を支援することに興味を持ったこと、言語や言葉に興味を持ったことが主な理由です。大学の授業が英語で行われるため、英語を使用する機会が格段に増え、それと同時に母国語である日本語の勉強の大切さに気付くことができました。日本語をきちんと理解していないと英語や第二外国語を学んでいくこと自体が難しくなってしまいます。私の母国語である日本語の大切さを実感し、言葉の教育に興味を持つようになりました。
▽オーストラリアでのインターンシップ留学を経験し、嬉しかったこと、印象に残っていることを教えてください。
生徒に喜んでもらえたことが一番嬉しかったです。手紙やプレゼントをもらったり、「先生好きです。」と言ってくれる生徒がいたり、感謝してもらえることで心が温かくなりました。
▽逆に大変だったことはありますか?
ホームステイが一番大変でした。約半年間留学をしていましたが、その期間に5つの家にホームステイをしました。1つの家に長くて1か月、短くて2週間ほど滞在していたため、引っ越しが多いこと、新しい家庭に慣れることが大変でした。それぞれの家庭でルールが違うことに加え、大学の授業とは違う種類の英語を家に帰ってからも毎日使い、少し疲れてしまいました。

↑インターン中、ホストファミリーとフットボール観戦。

↑インターン中、ホストファミリーに誕生日を祝ってもらった。
▽約半年間オーストラリアで生活し、日本との違いを感じた場面はありますか?
日本と考え方や過ごし方、働き方が大きく違いました。私はインターンシップという形で留学をしていたため、オーストラリアの先生たちの働き方を間近で見ることができました。家族の予定があるから休暇を取ったり、授業当日にこの先生が今日は休みだと伝えられたりすることがありました。自分の生活を第一にしている部分に良い意味で日本とのギャップを感じました。
▽大学卒業後のキャリアを教えてください。
大学卒業後はすぐに就職はしませんでした。理由は主に二つあります。一つは、日本語教師養成講座の課程がすべて終わっていなかったため、それを修了してから就職したかったことです。二つ目は、在学中は学業や課外活動などに集中したいという思いがあったことです。
卒業してから約一年後に、日本語学校に教師として就職しました。日本語学校とは、外国から日本へ来た人が日本語を学ぶための専門学校のようなところです。そこで日本語の授業をしたり、外国の方が日本で快適に生活できるような支援をしたりしています。
▽日本語教師の魅力的な面と大変な面を教えてください。
魅力的な面は、やはり外国の方と毎日交流できる点だと感じます。国際学部を選ぶ人は国際交流に関心がある人が多いと思いますが、日本語教師もさまざまな国の人と関わりが持てる職業の一つです。育った環境が異なる人々から、私も様々な考え方や生き方を学んでいます。また、言葉で表現することの大切さや難しさを間近で感じることができる点も魅力的です。
大変な面は、一つの教室にさまざまな背景を持った人が集まるため、まとめるのが難しいところです。大学で異文化交流について学んだことを思い出しながら、自分なりに試行錯誤しています。

↑日本語学校の学生との写真
▽社会人になるための覚悟とは何だと思いますか?
社会人になることに不安を感じている人には、覚悟を決める前に、色んな「社会人」を観察してみて、と言いたいです。特に不安がない人には、社会はまだまだ学ぶことが多すぎるから、社会人になってもたくさん勉強する覚悟が要るかもしれない、と言いたいです。
▽あなたにとっての国際学部とはどのような場所ですか?
私にとって国際学部は、勉強するテーマをたくさん与えてくれた、わくわくする場所です。国際的な視点を軸に多彩な授業が展開されていたため、興味のあることを色々と学ぶことができました。勉強したいことがたくさんあると思えたから、大学で終わりにせずに、今でも学び続けられるのだと思います。おかげで人生の選択肢が増えたような気がします。
▽読者にメッセージをお願いします。
ここまで読んでくださってありがとうございます。私は言葉に関する仕事をしていますが、言葉で伝えることは難しいと常々感じています。言葉を使うときは、伝える相手がいる場合がほとんどですが、相手の中の言葉と自分の中の言葉が同じ意味にならなかったりします。このインタビューでも、伝わったかな?と不安です。どうやったら伝わるのか、これからも考えていきますし、もしよければ、みなさんにも考えてほしいなと思います。
〇吉橋みはる
2014年 明治学院大学国際学部国際キャリア学科入学
2017年4月~9月 オーストラリアにて日本語ティーチングアシスタントのインターンシップ
2018年3月 明治学院大学国際学部国際キャリア学科卒業
2019年1月~ 国内の学校で日本語教師として働く
