▽戦争と女性の人権博物館
K.K.:私たちがゼミで学んできた問題に一番直結していた資料館は「戦争と女性の人権博物館」だったよね。
M.K.:ここには結構長く滞在したよね。博物館の中が広くて、音声ガイドを聞きながらだったけど、2時間半ぐらい居たかな、ゆっくり見れた気がする。
K.K.:私がその中で一番印象的だったのは、展示の見出しは日本語でも書かれてたけど、解説部分は韓国語だったから、私は全く読めなかったのね。だけど、展示されている資料自体は日本語で書かれていたから読めた事かな。これが私はすごくショックだった。これはこの資料館に限らず、韓国で行った資料館全部に言える事なんだけど、資料の解説は分からないのに、資料自体には何が書いてあるか分かるっていう事から、「日本が宗主国として、韓国(朝鮮)を植民地支配していた」という事を痛感したんだよね。そこで私はすごく考えさせられられたな。
M.K.:私も今回の校外実習に行くまで、日本が昔植民地支配をしていたっていう感覚が、あまりなかったんだけど、実際に韓国に行って、いろんな資料を見た時、本当に植民地支配をしていたんだなっていう事がよく理解できて…。また、そういう歴史認識が自分の感覚になかったっていうのが恐ろしいなって思ったな。
K.K.:本当に恐ろしい事だよね。でも、そこにあったのは決して「日本は謝れ」とか「日本が悪い」というような、いわゆる「反日」の資料じゃなくて、ただただ歴史的な事柄が書いてあって。それを下に、私たちは何を考えなければならないのか、という事を考えさせてくれるような資料だったよね。「慰安婦」問題とかは「反日」って日本では思われがちだけど、「反日」っていう言葉で簡単に解決させちゃいけないなって強く思ったな。
ここの資料館には、特別展示だったから常設してるわけじゃないみたいだけど、朝鮮軍人がベトナム戦争において、ベトナムの女性たちを強姦したという歴史も展示されてて。「ピエタ像」という、いわゆる「平和の少女像」のベトナム版なども展示していた事に、私は感銘を受けたっていうか…。だから、この資料館は「反日感情」が基になっているんじゃなくて、「戦時性暴力を絶対に許さない」っていうような、普遍的価値観が基になっているんだなっていう印象を強く受けたかな。
M.K.:戦争と女性の人権博物館は、「日韓問題」とか戦争の実態よりも、「女性の人権」のための博物館だったよね。それこそ今K.K.さんが言ってくれたように、韓国兵の行った強姦とかも展示されていて。「慰安婦」問題もただの日韓の歴史問題、政治問題として扱っているんじゃなくて、女性一人一人の人権のための博物館なんだなってすごく思った。
K.K.:そうだね。それから、他にも印象的な事があったんだよね。博物館の最後に、蝶のプレートにメッセージを書いて、資料館の壁に飾ったじゃん?
A.T.:あー、黄色い蝶の。
K.K.:そうそう。「黄色の蝶」がこの問題の象徴になっているんだよね。そこで一緒にいた子が、印象的なプレートがあったって教えてくれたんだよね。さっきまでの話とは矛盾するかもしれないけど、資料館全体では日韓問題よりも普遍的価値観を中心に、資料が展示されていたんだけど、あるプレートにいわゆる「反日」的な事が日本語で書かれていたみたいで…。もちろん、「慰安婦」問題は、日本と韓国の間で起きている問題である事は間違いないんだけど。その話を聞いて、「やっぱり資料館を訪問する人の中には、そういう意見を強く持っている方もいらっしゃるんだね。」って話したのも、すごくよく覚えてる。
J.G.:そんな話もあったんだ。
