▽事前学習と校外実習
A.S.:ゼミと校外実習でつながりを感じた部分はあった?
R.S.:事前学習をしたよね。タイの少数民族、移民、コーヒーとか。
A.S.:うんうん。その事前学習と先輩の校外実習の話とか、先生が下見の段階で得た情報を基に、この校外実習で何を聞きたいか質問を考えたよね。
M.H.:そうだね。
M.Y.:実際に行ってみて、村の人の結びつきがめっちゃ強いって言うか、フレンドリーっていうのは聞いていたけど、実際に学んだ通りだったんだって実感できた。
M.T.:私は教育制度がどうなっているんだろうって、気になってたのね。正直、そんなにしっかりと整備されているとは思ってなかったの。
でも、実際は、タイ政府が国の全体に普遍的にしっかりと教育を行き届かせている事に驚いたな。まあ、それが十分かって言ったらそうかじゃないかもしれないけど、ベースの部分はどこに行ってもある事が印象的だったな。
C.O.:事前学習によって、少数民族の種類が多い事を知っていたし、ある程度「この人は○○族だ。」って分かるようになってからタイに行ったんだ。でも、実際に行ってみると、彼らの多くは「私たちは〇〇族だ!」っていうアイデンティティよりも、「私たちは『タイ人』だ!」っていうアイデンティティを持っている事に驚いたな。だからこそ、「この人たちは、〇〇族である。」って、民族によって分類する事だけに注目する事を馬鹿らしく思うようになったかな。
▽ゼミの専攻と校外実習での学び
ライター:重富ゼミは国際経済が専門だよね?今までの話では、文化的な事を多く学んだんだなって印象を持ったんだけど、経済について印象的だった事はあった?
R.O.:皆聞いてた質問としては、「何で生計を立てていますか?」とかかな。うちのホームステイ先の方は公務員だったから、その話を詳しく聞いたかも。それから、村の財政の部分も聞いたよ。
M.H.:私のステイ先は、家に電波が通っているから、その通信料代で生計を立ててた。
A.S.:それから、「実際にお米がどれ程の金額で売れるんですか?」って聞いて、それを基に私たちが推定年収を計算したりしたよね。
M.H.:私のステイ先は農業の収入以外にも、 村の水道代を集める係としての収入とか、息子からの送金があったかな。労働者を雇ってたから、人件費は引いて計算したよ。
R.O.:俺のバディは日本語がすごい上手だったけど、片言だったから翻訳は難しかったと思うんだよね。もちろん、そういう話題ができる程、俺らがタイ語を使えるわけでもないし。だから、結果的には経済的な事よりも文化的な事を中心に校外実習では学んだんだ。
▽全体の感想
M.H.:日本では、「金持ち=幸せ」っていう考え方がある程度浸透してると思うんだよね。タイの人たちは決して裕福とは言えないんだけど、いつも笑顔で、のびのびと生活しているのを見て、「金持ち=幸せ」とは違う「幸せ」の形があるんだろうなって感じた。
R.O.:10日間っていう短い期間だったけど、先生も含めてかなりの人の協力のおかげで、俺たちは特別大きな問題は起きず校外実習を行えた事を、すごく感謝しなくちゃいけないなって思った。
それから、ホームステイ先でずっと子供とサッカーをしたのね。 初めて挨拶した時はすぐに逃げちゃったんだけど、ボールを出した途端、急に「きゃー!!」って集まってきたんだ。だから、やっぱサッカーってすげぇなって思った(笑)
M.Y.:まず、事前学習でタイ語を少し勉強していたから、実際に現地でコミュニケーションを取れたのはすごく嬉しかったな。あとは、実際の教育現場に行ったり、ホームレスの施設に行ったりして、安心した。やっぱり発展途上国だから、そういう部分までケアが行き届いていないのかなって勝手に思っていたから、実際の施設や活動を見て感動した。
M.T.:インタビューするにあたって、その国の文化やバックグラウンドを知る重要性を痛感したかな。例えば、タイは女系家系でしょ?そういうことを知らないと、インタビューの表面的な事しか分からないんだろうなって、すごく思った。
それから行く前は、発展途上国の学生って事で、勝手に「あんまりレベルは高くないんだろうな。」って偏見を持ってたのね。でも、実際は全然違くて。
彼らは「国を発展させるのは自分たちだ!」って考えてるようで、モチベーションの違いを痛感させられた。彼らを本当に尊敬したし、日本人やばいなとも思った。
C.O.:様々な地域を訪問したけど、各々の地域がその地域を良くしようって活動して、近代化が起き始めていたんだ。でもそれによって、電気の支払いとか、ゴミの問題とかが発生したようで。自給自足の頃とは違う生活に、現地の人たちが振り回され始めてたんだよね。
M.H.さんが言ってたけど、「幸せ」の形って人それぞれだと思う。だから、自給自足の生活で「幸せ」に生きている人たちに、押し付ける開発の仕方は違うんじゃないかなって、地域によって起きる問題も考慮しなきゃいけないんだなって、改めて強く思った。
10日間は短かったかもしれないけど、そういう「当たり前」の事にも向き合えて、とても勉強になった校外実習だったな。
R.Y.:先生から訪問する所は貧しい地域だって聞いてたでしょ?私は勝手に、活気がなくて、子供たちは犯罪に手を染めてしまうっていうイメージを持ってたんだ。だけど実際に行ってみたら、皆さん温かく迎えてくださったから、M.H.さんやC.O.さんが言っていたように、「幸せ」の形は違うんだなって改めて考える事ができた。
それから、先生の学ぶ姿勢がとても印象的だったんだよね。研究者としての先生の「知りたい!」っていう姿勢が、すごく印象に残ったな。
(取材日:2020/08/13)
